DTMの騒音対策(後編)


さて、インターネットで「DTM 防音」などと検索すると「吸音材を貼りましょう!」といった記事が散見されます。
吸音材という名前からしていかにも「音を吸って小さくしますよ」といったイメージを持ちますが、

吸音材は「音の反響を抑える」ためのもの

であり、実は音を防ぐ効果はほとんどありません。「吸音」と「防音」の意味は違います!


結局のところ確実な解決策は、やはり防音室を買うことでしょうか。
大きくて部屋を圧迫する上、お値段は数十万円するため導入のハードルは高いですが、確実にトラブルは回避できるでしょう。
弊社の川崎教室では中にアップライトピアノを入れて使用していますが、意外にも居住性は良く、防音性能もバッチリです。


もっと手軽な対策ですと「口径の小さなモニタースピーカーを使う」といった手があります。


一般的にスピーカーは、音が出る丸い部分(口径)が大きいほど低音が出ます。音というのは低いほど防音が難しく、家の壁や窓をすり抜けてしまいます。
大きなスピーカーと小さなスピーカーでは、数値上は同じ音量を出したとしても、壁一枚隔てると聞こえ方が大きく異なるのです。

騒音問題が心配な方は、スピーカー選びの際に口径のサイズをチェックすると良いでしょう。

ちなみに筆者の現在の環境は、鉄筋コンクリート造のマンションで、小型の卓上モニタースピーカーとモニターイヤホンを組み合わせて制作をしています。今まで住んだどの物件でもトラブルは起きたことはありません。
一人暮らしを初めたての頃は周りにかなり気を遣っていましたが、意外と聞こえてないものなんだなーと思いました。


長々と筆者の経験談を語ってしまいましたが、騒音問題について悩みを抱えている方の参考に少しでもなったら嬉しいです。