今すぐできる!歌を上手に聴かせるテクニック
~プロの作曲家に聞いてみました~
商業音楽の作曲家として仕事をするようになると、たとえ自分自身が歌を歌わない人だとしても、
ボーカルのレコーディング業務に携わることが多々あります。
様々なボーカリストさんのレコーディング業務を担当していくうちに、
「上手いと感じる歌唱」とは何なのか、僕なりに気づいたことが一つあります。
「上手いと感じる歌唱」とは何なのか、僕なりに気づいたことが一つあります。
それは「音楽的なブレス(息継ぎ)」をとっていることです。
とあるボーカリストさんのレコーディングとミックス業務を担当したときのお話です。
音程は取れているようなのに、どこかオケと合っていない感じがしたので、ボーカルの編集ツール「Melodyne」に録音した歌のデータを取り込んでピッチのズレを確認してみました。
やはりピッチはバッチリ合っていましたが、ブレスの位置や波形の大きさ(音量)が揃っていないようです。
そこで一流のアーティストさんが歌う音源を聴いてみると、まるでブレス音が音符で譜面に書かれているような、
拍子にバッチリ合ったタイミングで息継ぎをしていることに気がつきました。
音程は取れているようなのに、どこかオケと合っていない感じがしたので、ボーカルの編集ツール「Melodyne」に録音した歌のデータを取り込んでピッチのズレを確認してみました。
やはりピッチはバッチリ合っていましたが、ブレスの位置や波形の大きさ(音量)が揃っていないようです。
そこで一流のアーティストさんが歌う音源を聴いてみると、まるでブレス音が音符で譜面に書かれているような、
拍子にバッチリ合ったタイミングで息継ぎをしていることに気がつきました。
試しにMelodyneでブレスのタイミングや長さを拍子に合わせるよう調整してみました。すると、その前後のフレーズのタイミングやピッチまでもが整ったように感じられたのです。
ただ息を吸うだけの行為が、ここまで歌に影響を与えるのかと驚かされた体験でした。
これは難しい技術など必要なく、すぐに実践できるテクニックかと思います。
自分で歌うシンガーさんはもちろん、ディレクション(指示出し)をする立場の作曲家さんにも、
「ブレスを音符として認識する」という事を是非覚えていただきたいです!